元学校司書のおぼえ書き

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ほっこり楽しい昔話「あたごの浦」

仮住まいから近くの多摩丘陵に散歩に行くのが日課になっています

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最近暑くなってきたので早朝にいくことにしました

朝早かったせいか、恋の季節なのか
今日は特に鳥の鳴き声がしきりにしていて

それもいろいろな鳥
詳しくないのが残念ですが

「チーッツピヨッピョッピヨッ」
「チチチチチチッ」
「ピーッピーッピーッ」

あっちで鳴けばこっちでも負けずに鳴くという感じで
鳴き声が重なり合って響きます


更に鳴き声に加えて

 バサバサバサッーと羽ばたきの音も

そして

 池ではポワンポワン、魚でしょうか

 

これはっ!森に住む生きものたちの饗宴だ!


それで思い出したのが讃岐のむかしばなし

「あたごの浦」です

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これは、海に住む魚や蛸が
月のきれいな明るい晩に陸に上がってきて
順番に特異な芸を披露する

という楽しいお話

海のいきものの饗宴です

 

そのときの、はやし言葉が

「みょうみょうみょうみょう」

 

初めて読んだとき本当におかしくて
すぐにこのお話のとりこになったのですが
一度も読み聞かせしたことがありません

 

なぜか

練習しても練習しても上手く読めなかったのです

自分が感じた面白さを伝えることが出来ない

 

「みょう」ということばも難しかったし
方言で書かれていたこともハードルを高くしました

 

後から思うと
「みょうみょうみょう」のところを
子どもに一緒に言ってもらえば良かったのかもしれません

 

さて「みょう」という言葉ですが

「妙」インターネットで閲覧できる百科事典コトバンクでひくと
「きわめてすぐれているさま」となっています

 

それで、膝を打ったのが
私の母の故郷の地名「妙見町」

「みょうけんちょう」って子どものとき言いにくいと思っていました

妙見町で有名なのは名古屋のようですが
私の母の故郷の妙見町は小さな漁港
昔対岸に本当に美しい松並木があったと聞いています
さる大企業の工場が出来て失われてしまったんだとか


「眺めが良かったので妙見町か」と思ったのですが

 

今度は「妙見」ということばを調べてみると…

やはりインターネットで閲覧できるブリタニカ国際百科事典によると

妙見」は「北極星仏教用語」で「北辰妙見」ともよばれる
妙見菩薩」は国土を守る神…「妙見」は武運を守る神とされ
平将門加藤清正はこれを神とした…
となっていました

 

もしかして坂本龍馬が学んだ北辰一刀流(ほくしんいっとうりゅう)の剣術は

平将門から始まったのかも
という疑問もわきましたが、北辰一刀流の起源については資料が少なく定かでないようです

 

そして「妙見菩薩」は
コトバンクによると「国土を守り」「災難を除去する」神だと言います

 

母の故郷の妙見町には妙見神社があるのでこちらが由来かもしれません

 

「みょう」が「みょう」だなと思って調べたら底なし沼的に広がりそうになってしまいました

 

オチがないので
お魚が人間のようにふるまう楽しい絵本を

もう一冊紹介します
これも大好きな絵本ですが

残念ながら今は手に入らない
図書館にはまだあると思います

「きんぎょのおつかい 」
なんと作者はあの与謝野晶子

 

絵も楽しくレトロ感がいい

再販してほしいです

 

先程「ことばの意味」を調べるのに

使った「コトバンク」ですが

高学年や中学生がタブレット

調べ学習をする際に

ソースがたしかなツールとして紹介していました

 

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